《イベント》TVアニメ「紅」DVD発売記念イベント『五月雨荘出張版! 松尾衡とゆかいな仲間たち』[20:00〜23:00@新宿ロフトプラスワン]
「ローゼンメイデン」などのアニメ監督として知られ、この「紅」では監督、シリーズ構成、音響監督を務めた松尾衡を中心としたトークライブに行ってきました。今日は、作品にちなんだドリンクやフードがメニューにあり、出演者、観客ともども、そして私も「紫カクテル」やビールを飲みながら、更に監督たちは煙草も吸いながらの、まさに「おとなの時間」な夜のイベントでしたね(ぉ。松尾監督が7月13日で40歳になるということで、お誕生会みたいな雰囲気で始まりましたが、イベントは3部構成で、監督やアニメ制作会社の人たちなどのスタッフによる第1部、監督および声優の真田さん(環)と大久保さん(弥生)による第2部、監督と集英社やポニキャの人たちからなる「紅」制作委員会のプロデューサーの面々による第3部となっていました。流石に16歳の女子高生は呼べないだろうと司会の人が言っていましたが(ぉ、あおちゃん(紫)や沢城先生(真九郎)、そしてりょこたん(夕乃)が来なかったのはとても残念でしたね。ただ、この「紅」を作った人たちによる、ここでしか聞けない裏話的な話しなど、色々な話しが聞け、彼らと同じ時間、同じ空間に触れることが出来たというのは貴重な体験でした。年間で凄い本数のアニメが作られる中、このようなプロデューサーやスタッフまで出てきてファンと交流(松尾監督はイベントが終わった後もファンと話していました)するイベントは少なく、それだけこの「紅」という作品は、作り手の人たちの「想い」や「愛」が強いのでしょうね。それは伝わってきましたし、感じられました。第1部では、恐縮して汗の浮いていた助監督の山崎みつえさんや、新宿のどこかの小料理屋か飲み屋のママのような浴衣姿の藤純さん(OP/ED、衣装、襖絵などのデザイン)が印象に残りました。第2部では、仮面ライダーなどの特撮系が大好きでアクションを習い始めたという真田さんの話しや大久保さんの天然っぷり(ぉ、そして「紅」のプレスコの現場では、アフレコと違ってキャストたちの間で念入りな事前の打ち合わせが必要なので、「そろそろ始めたい」と言う監督が無視されたり(ぉ、あおちゃんがバレンタインで手作りのチョコを監督にあげた時、甘い物が嫌いだという監督が普段は見られないデレデレな至福の表情をしたという現場の様子を知ることが出来ました(ぉ。それから第3部では、音楽の村松健さんに関するエピソードや、「To LOVEる」のプロデューサーが(同じ集英社ということで)「紅」にも関わっていて、監督が「打倒 To LOVEる(ぉ」と対抗意識を燃やしている話しなどが聞けました。それに何と言っても、「信念の人」または「闘う人」といった感じの松尾監督が、厳しくストレートな物言い(途中で言うのを止めたり、少し自重はしていましたが(ぉ)で、プレスコをやる意味やアニメ業界の実情、問題点などを終始一貫して語りまくっていたのには圧倒されてしまいましたね。本当は熱い心を持っていて、アニメやそれを取り巻く人々のことが大好きなのにも関わらず、突き放すような素振り…。キャラでは銀子が好きと言うツンデレ好きな松尾監督自身がツンデレだったという…(ぉ。監督が自己を一番投影しているのは紅香と言うとおり、敵も多いとは思いますが(ぉ、味方になってくれれば、本当に心強い人だと思いましたね。役者と真剣に向き合い、プレスコという形をとることにしたのも、きっかけは真田さんの舞台を観て、いつものアフレコでは見られない、自分の知らない芝居をされたことにショックを受け、悔しい思いをしたことなのだそうで、もっと役者を活かした作品を作りたいと思ったからだそうです。それから、沢城先生とはかなり深く、相当突っ込んだ形で何度も話し合っていたらしく、しかもその間は笑顔が一切無くガチなのだそうですが、監督が言うには、様々な面で「踏み込む」ことが出来たのは彼女のお陰であり、一番感謝しているとのこと。沢城先生がリーダーシップをとり、現場にいい空気を作ってくれたようです。このように「紅」の現場は、あおちゃんから聞いていたとおり、互いに高め合える、クリエイティブで真摯で「おとな」な、とてもいい現場だったということですが、こうして実際にそれを感じることが出来たのは本当に幸せでしたね。「紅」の最終回は、あのように「おとな」な終わり方で、「こども」の私があれを消化するのには時間がかかりましたが(ぉ、あれはつまり「おとな」な現場から生まれた「おとな」なアニメだからこそだったのです。
お土産は「紅」の手拭いとポスター。